
フィリピンの気象庁にあたる
PAGASAが毎月5,000米ドルという高いコストが必要なスーパーコンピュータソフトウェアから、8台のPCでLinux OSのクラスターを組んで代替した、というお話。
PAGASA, PH, uses a Debian cluster for weather forecastsこのシステムの構築には37,000米ドルが掛かったが、毎月5,000ドルと比べたらこちらのほうがはるかに予算節約になるのは明らかだ。
このクラスターシステムはフィリピンの先進科学技術研究所、Advanced Science and Technology Institute (ASTI)が開発したもので、ここはいわゆる産学共同のプロジェクトであり、具体的には国立フィリピン大学(UP)の頭脳と政府予算によって研究をしているところ。ここはフィリピン国民そして学校にもっとコンピュータを、そしてコンピュータ教育をということでフィリピン人独自のLinuxディストリビューションであるBayanihan Linuxというものも開発・リリースしている。
現在のBayanihan Linux(通称BL)はバージョン4で、それまでのバージョン3までがRedHat Linuxをベースにしていたのを現バージョンではベースをDebian/GNU Linuxとしている。
スクリーンショットは以下。


どうやらフィリピン独自のLinuxといってもタガログ語化されているようでもないようだが、ライセンスを購入しなくてはいけなく、また動作条件からも動かすPCの購入代金も学校などではままならない、結局公的機関でさえ違法コピーした商用OSやアプリケーションを使う、といった状態を少しでも改善しようという意味合いもあるらしい。
ただしこれは、Windowsの使用を全廃してこのOSを全土で全国民が使おう!などというものではなく、あくまでもひとつの選択肢として国民に提供できるものを開発するということだそうだ。
この政府のプロジェクトが進んでいけば、10〜20年後にはフィリピンではWindowsなぞよりLinuxユーザのほうが増えている、なんてことにひょっとしたらなるのかもしれない。
ちなみにPAGASAの気象予報官とその卵たちは、気象予報について学ぶために日本に研修に来たりしている。
bayanihan.gov.phAdvanced Science and Technology Institute